#46 『 Let's speak English 2

 

 

【登場人物】

 

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ

 

アメリカ人の救急隊員

 

 

 

 

 

 

旅行先にて・・・

 

 

ポチが旅行でアメリカに来ていた。

タクシー乗り場に行くために道路を渡ろうとしていた。

信号が青になったので渡り始めた。

 

そこへ・・・

 

突然、猛スピードで信号無視して突っ込んで来た車があった。

ポチがその車に気が付いた。

避けようと思った。

しかし、間に合わずにポチははねられてしまった。

心配そうな群衆に取り巻かれる中、救急車が到着した。

救急隊員達がポチを担架に乗せた。

救急隊員の一人が容態確認のため、ポチに話し掛けた。

 

How are you?

 

この問い掛けに、出血多量で薄れ行く意識の中、ポチが必死になって答えた。

 

I'm fine thank you, and you?

 

「・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケケケケケ!!

 

 

 

 

 

 

#46 『 Let's speak English 2 』 お・す・ま・ひ

 

 

 

 

 

 

#47 『将棋』

 

 

【登場人物】

 

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ

 

有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人

 

通りすがりのオッサン

 

 

 

 

 

ある日・・・

 

 

公園のベンチでポチとコマルが将棋を指していた。

そこに一人のオッサンが通り掛った。

将棋を指しているポチを見て驚き、オッサンが叫んだ。

 

「ナナナ、ナント!? ネネネ、ネコが将棋を・・・」

 

ここまで叫んでオッサンは絶句した。

その驚愕の余り絶句しているオッサンに向かってコマルを指差し、ポチが言った。、

 

「そんなに驚く程の事じゃねぇょ。 3回に1回は負けちまうんだからょぅ、コイツに」

 

「え!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケケケケケ!!

 

 

 

 

 

 

#47 『将棋』 お・す・ま・ひ

 

 

 

 

 

 

#48 『論文』

 

 

【登場人物】

 

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ

 

教授・・・専門はシェイクスピア

 

 

 

 

 

オックスフォード大学での出来事・・・

 

 

ナゼかポチはオックスフォードの学生だった。

シェイクスピアを専攻していた。

昨日が論文の提出日だった。

ポチはそれが今日だと勘違いしていた。

そして今日提出しようとした。

しかし、教授は期限に厳しい人だった。

そのため教授とポチとの間で以下のようなやり取りが、英語で行なわれた。

 

先に教授が言った。

 

「ダメです。 受け付けません。 提出期限は昨日までです」

 

「いいじゃねぇか。 そんなかてぇ事、言うんじゃねぇょ」

 

「固かろうが柔らかかろうが、ダメな物はダメです」

 

「ちっ。 しょうがねぇヤツだなぁ、ったく。 オメェ、俺様が誰だか知ってねぇのかぁ? ァア〜ン?」

 

「はぁ。 どこのどなた様か存じません」

 

この返事を聞き、

 

「え!?

 

ポチは驚いた。

そして、

 

「オメェ、ホントに俺様が誰だか知ってねぇのか?」

 

ポチが念を押した。

 

「あぁ、知らんね」

 

チョッとイラッとした調子で教授が言い返した。

 

「そっかー!! 知ってねぇんかぁ・・・。 ならっ!!

 

そうポチが言ったが早いか、教授の机の上に積まれていた論文の束の中程(なかほど)を、あのネコの手でサッと素早く持ち上げ、その上に今自分が持って来た論文を置き、持ち上げた論文の束を又元に戻してポチが部屋を出て行った。

ポチは思った。

 

『フゥ〜。 おk。 これで良し。 俺様が誰だか分かんねぇ以上、今のがどの論文かも分んねぇってこったぁ』

 

だが・・・

 

残念ながらポチの論文は通らなかった。

原因は、ポチの論文がどれだかばれたからではなかった。

問題は中味にあったのだ。

シェイクスピアではなくハリー・ポッターについて書かれていた・・・

 

その中味に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケケケケケ!!

 

 

 

 

 

 

#48 『論文』 お・す・ま・ひ

 

 

 

 

 

 

#49 『猛犬注意』

 

 

【登場人物】

 

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ

 

田原アリス・・・ポチの飼い主

 

猛犬

 

 

 

 

 

猛犬のいるお家にて・・・

 

 

アリスがポチを連れてそのお家に回覧板を届けに行った。

 

「ガルルルルル・・・。 ワンワンワンワンワン!!

 

ポチを連れたアリスに向かって、激しく犬が吠えた。

 

「おぅおぅおぅ。 静かにしねぇか! このバカ犬!!

 

ポチが犬に怒鳴り返した。

 

「ダメだょ! ポチ!! 近付いたら〜。 噛まれちゃうょ」

 

アリスがポチを制した。

 

「そんな心配いらねぇょ」

 

「なんで?」

 

「コイツら吠えてる間は噛まねぇからょ。 だから吠えてる間は何しても心配いらねんだ。 いいかアリス、見ててみな」

 

そう言いながらポチが犬に近付いた。

そして、

 

「ガルルルルル・・・。 ワンワンワンワンワン!!

 

吠えまくる犬の鼻っ面(つら)に、

 

「ホレッ!!

 

手を出した。

 

その時・・・

 

犬が吠えるのを止めた。

 

「・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケケケケケ!!

 

 

 

 

 

 

#49 『猛犬注意』 お・す・ま・ひ

 

 

 

 

 

 

#50 『ドアの夢』

 

 

【登場人物】

 

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ

 

有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人

 

 

 

 

 

ある日・・・

 

 

ポチがコマルに相談に行った。

 

「オゥ! コマル!! チョッといいかぁ」

 

「オゥ! ポチ!! どしたぁ? なんか用かぁ?」

 

「あぁ、そうなんだ。 相談したい事があんだ」

 

「相談!? なんだ又、改まって? なんの相談だぁ?」

 

「夢だ」

 

「夢? 夢がどしたぁ?」

 

「それがなぁ、俺様この頃、毎晩おんなじ夢を見ちまうんだ」

 

「毎晩おんなじ夢? どんな夢だぁ?」

 

「いゃ、な」

 

「おぅ」

 

「いゃ〜。 いっつも俺様、おんなじ字の書いてある、おんなじドアの前にいるんだ」

 

「・・・」

 

「ヶど、なぁ」

 

「おぅ」

 

「『中、入ってみんべ』 って思って、そのドアをいっくら押しても全然ダメ。 開くどころか、ビクともしねぇんだ」

 

「変なドアだな」

 

「だろ?」

 

「あぁ。 変なドアだ。 で!? 字は? 書いてある字は読めんのか?」

 

「おぅ、読める」

 

「なんて書いてあんだ?」

 

「『引く』」

 

「『引く』 かぁ。 ・・・」

 

「おぅ」

 

「そうかぁ。 ・・・。 字にヒントはねぇようだな」

 

「おぅ」

 

「ま!? 頑張って押してりゃ、そのうち開くんじゃねぇのか」

 

「かもな。 サンキュー。 そうしてみらぁ。 相談していかったぜ」

 

「おぅ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケケケケケ!!

 

 

 

 

 

 

#50 『ドアの夢』 お・す・ま・ひ