#51 『夢』

 

 

【登場人物】

 

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ

 

有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人

 

 

 

 

 

ある日・・・

 

 

ポチとコマルがお喋(しゃべ)りをしていた。

コマルが言った。

 

「ところで・・・。 なぁ、ポチ?」

 

「おぅ。 なんだぁ?」

 

「オイラなんだヶどさぁ。 ゆんべ、妙な夢、見ちまったんだ」

 

「妙な夢? どんな?」

 

「うん。 お前にな・・・。 お前にプレゼントもらう夢なんだ」

 

「プレゼント?」

 

「あぁ」

 

「俺様に?」

 

「あぁ」

 

「フ〜ン。 俺様になぁ・・・。 俺様にプレゼント・・・なぁ」

 

「あぁ、そうなんだ。 でな、意味分かんねぇんだヶど、何か心当たりあっかぁ?」

 

「ねぇ」

 

「だょな」

 

「おぅ。 でも、ま!? その内、分るんじゃねぇのか、その意味」

 

「かもな」

 

「おぅ」

 

次の日・・・

 

「ホィ! コマル!!

 

そう言って、ポチがコマルに何か包んだ物を手渡した。

 

「ん!? なんだぁ、これ? くれんのか?」

 

「おぅ」

 

「そっかー、ポチ! サンキュー!! この事だったんだなぁ、あの夢」

 

そう言ってコマルが喜び勇んで包み紙を解いた。

中から一冊の本が出て来た。

 

そしてその本のタイトルは・・・

 

『夢判断』

 

だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケケケケケ!!

 

 

 

 

 

 

#51 『夢』 お・す・ま・ひ

 

 

 

 

 

 

#52 『ポルシェ』

 

 

【登場人物】

 

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ

 

有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人

 

ポルシェの運転手

 

 

 

 

 

ある日・・・

 

 

ポチとコマルが交差点で信号待ちをしていた。

信号が青に変わった。

二人がお喋(しゃべ)りしながら横断し始めた。

そこへ、信号無視したポルシェが突っ込んで来た。

ポチがはねられてしまった。

幸いかすり傷程度ですんで、命に別状はなかった。

 

だが・・・

 

ポチがスックと起き上がり、怒りを露(あらわ)にして怒鳴った。

 

「一(いっ)てぇ全てぇ、何考えてやがんだー!! この唐変木(とうへんぼく)ー!!

 

運転手が急いで車を降り、血相変えて吹っ飛んでポチの所まで謝りに来た。

 

「す、済みません」

 

それを聞き、ポチが言った。

 

「いゃ、何。 オメェが謝るこたぁねぇんだ、何もオメェが・・・」

 

横からコマルが不審な表情を浮かべ、ポチに聞いた。

 

「じゃ、今、誰に向かって怒鳴ったんだ?」

 

「サンタのヤツにだ!!

 

「え!? サンタのヤツぅ? サンタのヤツってサンタクロースの事か?」

 

「おぅ」

 

「なんで又、サンタクロースなんだ?」

 

「だってょぅ。 去年のクリスマスにょぅ」

 

「おぅ」

 

「俺様、サンタのヤツに 『今年はポルシェをくれ』 ってお願いしたんだ。 それを今頃になって、それも、こんなに乱暴に送ってよこしやがって・・・。 だからだ」

 

コマルが納得して言った。

 

「な〜んだ、そっかー!? そりゃ、確かにサンタが悪い」

 

「だろ」

 

「おぅ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケケケケケ!!

 

 

 

 

 

 

#52 『ポルシェ』 お・す・ま・ひ

 

 

 

 

 

 

#53 『上場企業1』

 

 

【登場人物】

 

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ

 

面接官

 

 

 

 

 

某企業の面接試験会場にて・・・

 

 

ポチも面接試験を受けに来ていた。

面接官がポチに聞いた。

 

「わが社を選んだ理由は?」

 

ポチが答えた。

 

「決まってんだろ、上場企業だからだ」

 

「それだけかね?」

 

「おぅ。 他になくっちゃいけねぇのか?」

 

「否、別にいけなくはないが・・・」

 

「ならいいじゃねぇか、それで。 余計な事聞くな」

 

「ぁ、あぁ・・・」

 

「所で聞きてんだがょ」

 

「何かね?」

 

「オメェんトコ、一部上場だょな」

 

「あぁ、そうだが。 それが何か?」

 

「おぅ。 いつ頃、全部、上場すんだ?」

 

「え!?

 

「・・・」

 

「・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケケケケケ!!

 

 

 

 

 

 

#53 『上場企業1』 お・す・ま・ひ

 

 

 

 

 

 

#54 『上場企業2』

 

 

【登場人物】

 

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ

 

面接官

 

 

 

 

 

某企業の面接試験会場にて・・・

 

 

ポチも面接試験を受けに来ていた。

面接官がポチに言った。

 

「質問には全て口頭で答えるように。 いいかな?」

 

「おぅ」

 

「よろしい。 では、まず始めに聞こう。 君の名前は?」

 

「口頭」

 

「・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケケケケケ!!

 

 

 

 

 

 

#54 『上場企業2』 お・す・ま・ひ

 

 

 

 

 

 

#55 『海外旅行』

 

 

【登場人物】

 

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ

 

有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人

 

 

 

 

 

ある日・・・

 

 

ポチが一人 否 一匹で海外旅行に行って帰って来た。

成田空港にコマルが出迎えた。

コマルがポチに声を掛けた。

 

「オゥ! ポチ!! お帰り」

 

「オゥ! コマル!! 出迎え、サンクス」

 

「旅行はどうだったぁ?」

 

「いかったぜ。 とってもな」

 

「言葉に困んなかったかぁ?」

 

「あぁ。 俺様はな。 俺様は全〜然、困んなかったぜ、全〜然な。 日本語喋れっから」

 

「そっかー。 そりゃ良かったな」

 

「おぅ。 でもな」

 

「ん!? でもな?」

 

「あぁ。 でもな。 相手のヤツラは困ってやがったぜ。 全〜然、日本語通じねぇんで」

 

「フ〜ン。 そっかー。 でも、ま。 そりゃ、しょうがねぇやな。 日本語通じねぇ方が悪(わり)ぃ」

 

「だょな」

 

「うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケケケケケ!!

 

 

 

 

 

 

#55 『海外旅行』 お・す・ま・ひ