#71#75



#71 『杉下左京登場!?



【登場人物】


ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ


鳩山ポッポ・・・酷俗(こくぞく)  危地害  通称・バカ  『立てば災厄 座れば害悪 知能程度は鳩ポッポ』


杉下左京(すぎした・さきょう)・・・警視庁特命係警部


交番の巡査


有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人






ある日・・・



鳩山ポッポが酒に酔って、訳の分からない事を大声で喚(わめ)き散らしながら路上で暴れていた。

そこへ偶然、杉下左京が通り掛った。

杉下が素早くポッポを取り押さえ、手錠を掛けた。

そして携帯電話で所轄の警察署に連絡した。

すぐに近くの交番から巡査がチャリに乗って駆け付けて来た。

その巡査にポッポを引き渡すと、


「では、後の処理はお任せします」


一言そう言ったきり、振り返る事なくその場を立ち去った。

超クールにだ。

その間も、ポッポは大声で喚き散らすのを止めなかった。

手に余った巡査が何を思ったか、ポッポを警察署にではなく、病院に護送してしまった。

それも精神病院に。

勿論、手錠は掛けられたままで。

病院に護送された後もポッポは訳の分からない事を喚き散らしていた。

良〜く聞くと、こんな事を喚いていた。


「俺様は、鳩山由紀夫日本国元総理大臣様だー!! 天皇陛下の次に偉い人だったんだぞー!! その天皇陛下の次に偉い人だった俺様に対してこれは一体なんのマネだー!! この無礼者めー!!


それを聞き、たまたま同室に入院していたコマルがポッポに優しく言って聞かせた。


「アンタも直(じき)この環境に慣れるょ。 オイラ達だって、初めはみ〜んな今のアンタと同(おんな)じだったんだ。 ホントだょ。 神様のオイラがそう言ってるんだから間違いない」


「え!?











「ケケケケケ!!







#71 『杉下左京登場!?』 お・す・ま・ひ







#72 『海賊』



【登場人物】


ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ


有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人






ある日・・・



ポチとコマルが仲良くテレビを見ていた。

ポチの大好きな 『パイレーツ・オブ・カリビアン』 をやっていた。

それを見ながらポチがボソッと呟(つぶや)いた。


「かっけぇーなぁ、キャプテン・スパロウ」


「おぅ。 オイラもそう思うぜ」


「ホ〜ント、憧れちまうぜ、俺様」


「あぁ。 オイラもだ」


「なぁ、コマル」


「ん!? なんだぁ?」


「俺様ったらょぅ・・・。 モグモグモグモグモグ・・・」


「どしたぁ、ポチ? 言いたい事あんなら、ハッキリ言えょ」


「おぅ。 ハッキリ言ってやらぁ。 あのなぁ、コマル」


「おぅ」


「俺様ったらなぁ」


「おぅ」


「俺様ったら、キャプテン・スパロウに憧れてんだぜ。 だからょ〜。 ホ〜ント言っちまうと俺様、海賊んなりてぇんだ、キャプテン・スパロウみたいなカッチョいい海賊にな。 ヶどょ〜。 なれねぇんだぜ」


「なんでだぁ? ネコだからかぁ?」


「ち、ちげぇぜ。 そんなこっちゃねぇぜ、なれねぇのはょぅ」


「じゃ、なんでだぁ?」


「だって、俺様・・・。 泳げねぇし」


「え!? お前、そんな事気にしてんのか?」


「あぁ」


「だったら、な〜んも心配いらねぇぜ。 泳げなくったって大丈夫。 なりたきゃ、チャ〜ンと海賊んなれらぁ。 立派な、な」


「え!? ホ、ホントか?」


「あぁ」


「ホ、ホントにホントか?」


「あぁ。 ホントにホントだ」


「ホ、ホントなんだな?」


「あぁ。 ホントだ。 だってオイラん家(ち)の隣りのオッサン。 パイロットのくせに空飛べねぇんだぜ。 だから泳げなくったって、ぜ〜んぜん心配いらねぇんだ。 チャ〜ンと海賊んなれらぁ」


「・・・」











「ケケケケケ!!







#72 『海賊』 お・す・ま・ひ







#73 『新聞』



【登場人物】


ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ


有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人


母親と子供






ある日・・・



ポチとコマルが公園で日向ぼっこをしていた。

ベンチの上でポチがそこに置いてあった新聞を広げ、それに目を通していた。

たまたまその傍を通り掛った親子連れがいた。


子供がポチを指差し、興奮して叫んだ。


「あ!? そ、そのネコ凄〜い!! し、新聞読んでるー!!


それを聞き、コマルがその子供に言った。


「否、コイツはネコだから新聞は読めないんだ。 テレビ欄見て今日の番組チェックしてるだけだょ」


「え!?











「ケケケケケ!!







#73 『新聞』 お・す・ま・ひ







#74 『上野動物園にて』



【登場人物】


ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ


有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人







ある日・・・



ポチとコマルが上野動物園にパンダを見に行った。

パンダ館の前に着くとコマルがパンダの注意を引こうとして、


「オィ! パンダー!! 元気かぁ?」


「オィ! パンダー!! 何やってんだぁ?」


「オィ! パンダー!! 腹へってんのかぁ?」


「・・・」


等と盛んに声を掛けた。

だがパンダは、この一人大騒ぎをしているコマルを、


『何やってんだ、このアホは?』


つーお顔をして、ただ見ているだけだった。

それを見て、ポチが呆(あき)れ返ってコマルを諭(さと)した。


「オィ! コマル!! 何やってんだ、オメェは、さっきから?」


「ん!? あ、あぁ。 パンダに話し掛けてんだ。 お喋(しゃべ)りしようと思ってな。 お前とするみたいに」


「え!? 俺様とするみたいに?」


「おぅ」


「バ〜カかオメェは・・・」


「え!?


「あのな〜。 俺様は特別なんだ。 普通じゃねぇの。 天才なの。 てー、んー、さー、いー。 だからソイツらは俺様みたいな訳にゃ行かねぇの。 そんな風に話し掛けても通じるわきゃねぇだろ、バカ。 チョッとは考えろ」


「あ!? そっかー。 そういゃ、そうだったな。 あんな風に話し掛けたって通じねぇょな」


「おぅ」


すると・・・


コマルが周りにいる他の客達の顔を見回した。

そして大真面目なお顔をして大声を上げた。


「すんませーん!! この中にチベットの言葉、分かる人いますかぁ? いたらチョッとパンダに通訳してもらいたいんですヶどぉ」


「クッ!?











「ケケケケケ!!







#74 『上野動物園にて』 お・す・ま・ひ







#75 『世界で一番古い職業』



【登場人物】


ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ


田原アリス・・・ポチの飼い主


有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人


鳩山ポッポ・・・酷俗(こくぞく)  危地害  通称・バカ  『立てば災厄 座れば害悪 知能程度は鳩ポッポ』


菅直人(かん・ちょくと)・・・売国人(ばいこくんど)  マヌケ  通称・アホ  元・某国草履(ぞうり)大臣のトンマお遍路






ある日・・・



公園のベンチに座り、アリスとポチとコマルがお喋りをしていた。

話し込んで行くうちに話題が、


『世界で一番古い職業は何か?』


という所まで来てしまった。


(アリス) 「こないだ神様に聞いたんだヶど・・・。 神様、イブをアダムの肋骨(あばらぼね)から造ったんだって」


(コマル) 「へ〜。 それ、ホントか?」


(アリス) 「うん」


(コマル) 「つー事は・・・。 骨を扱う肉屋が一番古い職業、って事か」


(アリス) 「うん。 そういう事になっちゃうね」


(ポチ) 「ぅんにゃ。 そいつぁ、違うぜ」


(コマル) 「え!? 違う?」


(ポチ) 「あぁ、違うぜ。 俺様もこないだ神様に教えてもらったんだヶんどょ。 神様はカオスから宇宙を創ったってほざいてやがったぜ」


(コマル) 「カオスから?」


(ポチ)  「おぅ」


(コマル) 「カオスってなんだょ?」


(ポチ) 「知らん」


(コマル) 「知らんて・・・」


(ポチ) 「否、な。 なんでも、神様が言うにぁな。 混沌の事らしいぞ」


(コマル) 「混沌の事?」


(ポチ)  「おぅ」


(コマル) 「混沌ってなんだょ?」


(ポチ)  「それなんだがな」


(コマル) 「おぅ」


(ポチ)  「俺様も良く分かんね」


(コマル) 「・・・」


(ポチ)  「でも、神様の説明じゃな」


(コマル) 「おぅ」


(ポチ)  「神様の説明じゃ。 『天地がドロドロしてる』 つー事っぽかったぞ」


(コマル) 「天地がドロドロ?」


(ポチ) 「おぅ」


(コマル) 「泥でか?」


(ポチ) 「たぶんな」


(コマル) 「そっかー。 泥かぁ」


(ポチ) 「おぅ」


(コマル) 「泥なら・・・。 粘土こね回して物作る彫刻家が一番古い職業、つー事になっちまうなぁ」


(ポチ) 「ま!? そういうこったな」


(アリス) 「じゃ。 彫刻家さんが世界で一番古い職業って事だね」


(ポチ) 「おぅ」


(コマル) 「うん」


(アリス) 「じゃ。 『彫刻家さんが世界で一番古い職業で決まり』 って事でいいね」


(ポチ) 「おぅ」


(コマル) 「うん」


このやり取りを、たまたまポチ達の後側(うしろがわ)のベンチに背中合わせに座り、コッソリ聞いていたポッポが思った。


『フフフフフフフ・・・。 一体誰が、その混沌を作り出すと思っているのかな。 コイツらは。 フフフフフフフ・・・』


って。。。


その時・・・


偶然、ポチ達の隣りのベンチに座っていた菅直人も全く同じ事を思っていた。











『フフフフフフフ・・・』







#75 『世界で一番古い職業』 お・す・ま・ひ