怨霊バスター・破瑠魔外道 外伝 『百歩雀拳参考動画@』




百歩雀拳は、 こ ・ ん ・ な ・ カ ・ ン ・ ジ ・ ???


百歩雀拳のイメージがイマイチ湧かない “アナタ” のために。。。


百歩雀拳 “参考” 動画 DEATH ↓ (グロ注意 : 笑)



カメハメ波@ http://www.youtube.com/watch?v=5wJzGnUEQlA



【一言コメント】


気の弱い人、今現在体調不良の人、笑い上戸(じょうご)の人は見ない方がいいかも・・・ネ。。。


うふふふふふ。。。

本文

怨霊バスター・破瑠魔外道 (第一部)#76 『先制攻撃』の巻




『機先(きせん)を制す』


という言葉がある。


“相手より先に行動を起こし、相手の気勢を削(そ)ぎ、計画を潰(つぶ)す”


という様な意味である。


つまり、


『先手を打つ』


という事だ。



又、


『攻撃は最大の防御』


という言葉もある。


簡単に言うならば、


“ヤラレル前にヤレ”


という事である。




蝦蟇法師が先に仕掛(しか)けた。


重心移動だ!!


右足を一旦後ろに引き、

その足に重心を乗せた。

大きく弾みをつけ、

外道の懐(ふところ)に飛び込もうとした。


しか〜し、


動きは外道の方が速かった。

蝦蟇法師よりも速かった。


蝦蟇法師が外道の懐に飛び込もうと重心を後ろ足に乗せた瞬間・・・正にその瞬間。


「ハイパー!! ひゃっぽ!! じゃん!! けん!! 哈(ハ)ーーー!!



ついについについに!!!



外道が “百歩雀拳” を放ってしまった。

それも “ハイパー・バージョン” を。

つまり “百歩雀拳β版” を。

蝦蟇法師に向けて。

否。

蝦蟇法師が憑依している井戸の番人に向けて。


いいのか、外道・・・そんな事をして?

井戸の番人を殺す気か?


だが、

時既に遅し。



(ピカッ!!



瞬間、

外道の指先が光る。



(バチバチバチバチバチーーー!!



それは・・・エネルギーの波へと変わり、外道の指先から放たれる。

まるで稲妻のように。



(ビキビキビキビキビキーーー!!



それは・・・強大なうねりとなり、行く手を遮る物を飲み込みながら進む。

まるで脈打つ高波の様に。



(バリバリバリバリバリーーー!!



それは・・・凄まじい速さで、まるで獲物に飛び掛るライオンのようにそのまま一気に蝦蟇法師を襲う・・・

筈だった。


だが、方向が・・・!?


!? 方向が・・・!?


変だぞ外道、方向が!?


蝦蟇法師はそっちじゃないぞ!!


それじゃぁ蝦蟇法師には当たんないぞ!!


な、何を考えている外道?


一体何を?


外道ょ・・・一体お前は・・・











何をする気なんだ〜〜〜!!!







つづく







#77 『何のために』の巻




ついについについに!!!


外道は百歩雀拳を放ってしまった。

しか〜〜〜し、

それは蝦蟇法師に向けられたものではなかった。


現に、


『ン!?


蝦蟇法師は唖然(あぜん)として外道の行動を見つめていた。

何らダメージを受ける事無く。

後ろ足に重心を掛けたまま・・・そのままジッと動かずに。


蝦蟇法師にはこの外道の行動が全く理解出来なかった。

目をパチクリしながら成り行きを見ている事しか出来なかった。

ただ、呆韓 否 ポカンとして。



ならば外道は、百歩雀拳を一体何処(いったい・どこ)に?


そして、


何のために?


それもハイパー・バージョンを?


その答えは・・・







つづく







#78 『足元』の巻




(ビキビキビキビキビキーーー!!! ゴゴゴゴゴゴゴゴォ〜〜〜!!!



ハイパー百歩雀拳のエネルギー波が行く。


外道の頭上高く、

空に向かって、

天に向かって、

凄まじい轟音(ごうおん)と共に激しいうねりを上げて飛んで行く。


唖然としてそれを見つめる蝦蟇法師。

蝦蟇法師には理解出来なかった、外道の取ったこの不可解な行動が。

意表(いひょう)を突かれ、どうしていいか分からず、蝦蟇法師が外道に聞いた。


「な、何の真似だ、外道!? 気でも違(ちが)ったか?」


「フッ、フフフフフ・・・」


外道が鼻先三寸でせせら笑った。

そして上から目線で答えた。


「否。 俺は正気さ」


「フン。 どこが正気だ。 ふざけた真似を」


「否。 ふざけてなんかないさ。 いたって真面目。 大真面目だ」


「なら、何の真似だ?」


「 (チョッと蝦蟇法師をおちょくるように見て) 分からないのか? 本当に」


「・・・」


「分からないらしいな。 ならば教えてやろう。 オィ、蝦蟇法師!!


「何だ?」


「お前の足元を見てみろ。 良〜くな」


「ナーニ〜? 足元〜? 足元だと〜?」


「あぁ。 足元だ」



(チラッ)



目線を下げて蝦蟇法師は足元を見た。


次の瞬間。


『ハッ!?


蝦蟇法師は驚いた。


な、なんとそこには・・・







つづく







#79 『クッキリと』の巻




『ハッ!?


蝦蟇法師は驚いた。

足元を見て。


なんとそこには、

クッキリと、


!?


が出ているではないか。

蝦蟇法師自身の影がクッキリと。

それも後ろにではなく・・・前に。

つまり外道側に。

外道が影留めを使える側に。


先程、

電気を供給する電線全部を切って、周囲の照明全てを消し去った筈なのに。

それは間違いなかった筈なのに。


それに、

気付いてみれば、いつの間にか二人はグラウンドで戦っていた。

周りに遮蔽物(しゃへいぶつ)が何もないグラウンドで。


しかもその真ん中で。




解説しよう。



先ず、


外道は蝦蟇法師の激しい攻撃を受けながらも、戦いの場を広いグラウンドに移すように移動していた。

それは、

グラウンドなら遮蔽物(しゃへいぶつ)がない。

だから、

蝦蟇法師に背後を取らせない位置に逃げ込まれる心配がない。

そしてこの場所でなら、

戦いは動きの速さで勝る外道にとって有利に展開する。


次に、


全ての照明が消えている今、

ナゼ蝦蟇法師の影が出たのか?


又、


外道はどうして自らの頭上に百歩雀拳を放ったのか?


その答えは・・・







つづく







#80 『始めて出し抜いた瞬間』の巻




全ての照明が消えている今、

ナゼ蝦蟇法師の影が出たのか?


又、


外道はどうして自らの頭上に百歩雀拳を放ったのか?


その答えは簡単だ。


思い出して頂こう。

初めて外道が井戸の中を覗(のぞ)いた時の事を。



  井戸は外道が思っていたよりは浅かった。

    ・・・

  しかし角度の関係か、水面に照明の明かりは直接届いてはいない。

  だが、

  幸いその晩は雲が薄く、又、丁度切れ目に当たっていた為、月明かりが井戸内部の壁に反射してほんのりと水面を照らしていた。



つまり、

今は、たまたま雲が月を覆(おお)っていたに過ぎない。

だから、月明かりは出てはいなかった。

だが、

覆っているのはさほど厚い雲ではなかった。

それを外道は良く承知していた。

同時に、外道には雲に隠れている月の位置がチャンと分かっていた。

というのも、月は井戸の水面に直接写ってはいなかったが、井戸の壁面で反射した光がほんのりとではあるが水面を照らす位置にあった。

それを井戸をのぞいたあの時、外道はチャンとチェックしていた。

それにより、影留めを使うには自分と蝦蟇法師の立ち位置をどう取れば良いかを、外道はキッチリと理解していたのだ。

そして、

互いの位置関係が思い通りになった時、

タイミングがそれを放つのにふさわしい状況になった時、

迷う事無く外道は百歩雀拳を放った。

空に向けてハイパー・バージョンを。

待ってましたとばかりに。


何のためにか?


それは月を覆っている

“雲を払うため”、 “その結果蝦蟇法師の影を出すため”

だった。


これが、

強力な蝦蟇法師の攻撃にそれまで防戦一方だった外道の立てた、反撃に出るための作戦だった。


そして、

その作戦は見事に成功した。

これは同時に、

終始押されっ放しだった外道が、初めて蝦蟇法師を出し抜いた瞬間でもあった。


そぅ。


この戦いで、外道が初めて蝦蟇法師を出し抜いた瞬間だったのだ。











勝機(しょうき)を掴(つか)むために・・・







つづく