怨霊バスター・破瑠魔外道 外伝 『百歩雀拳参考動画A』



百歩雀拳は、 こ ・ ん ・ な ・ カ ・ ン ・ ジ ・ ???


百歩雀拳のイメージがイマイチ湧かない “アナタ” のために。。。


百歩雀拳 “参考” 動画 DEATH ↓ (グロ注意 : 笑)



カメハメ波A http://www.youtube.com/watch?v=x2K__U059XQ



【一言コメント】


ゲテモノ食いの人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必見!!!


エヘヘヘ。。。




怨霊バスター・破瑠魔外道 外伝 『百歩雀拳参考動画B』



百歩雀拳は、 こ ・ ん ・ な ・ カ ・ ン ・ ジ ・ ???


百歩雀拳のイメージがイマイチ湧かない “アナタ” のために。。。


百歩雀拳 “参考” 動画 DEATH ↓



カメハメ波B http://www.youtube.com/watch?v=zBJgbABsBrs&feature=related



【一言コメント】


おもろいんだヶんどなぁ・・・疲れてっ時にはチョッとなぁ。。。






#81 『月影』の巻




「こ、これは・・・」


思わず蝦蟇法師がつぶやいた。

その顔に信じられないと言う表情を浮かべている。


「そぅだ。 影だ」


外道が応じた。



(サッ!!



蝦蟇法師が素早く上空を見上げた。


そこには、

満天の星と共に、

満月とまでは言わないが、

月影を落とすには充分な光量を湛(たた)えた月が美しく輝いていた。 (時は、3月6日。 啓蟄の日である)


「つ、月か!?


蝦蟇法師が感嘆(かんたん)して言った。


「あぁ。 月だ」


「そぅか。 月があったかぁ。 ・・・。 忘れていたぞ。 久しぶりに見る。 久しぶりだ。 何百年ぶりか?」


蝦蟇法師はそう言うと、

視線を落とし、外道を見た。




解説しよう。



蝦蟇法師が井戸の中で暮らすようになって既に久しい。

そして、

月の軌道はその井戸の上からは微妙に外(はず)れていた。

もっとも、

ほんのりとではあるが、井戸の水面に月明かりの反射光が届く角度ではあったのだが。

よって、

長い間井戸の中で生きて来た蝦蟇法師にとって、月と言う概念は既に過去の物となっていたのだ。


即ち、


『井の中の蛙 “大海” を知らず』 ならぬ 『井の中の蝦蟇 “月” を忘(わす)る』


だったのである。







つづく







#82 『待つ』の巻




「だーから言ったろ〜」


外道が言った。


「何を?」


蝦蟇法師が怪訝(けげん)そうな表情で聞き返した。


「お前の敗因だ」


「ナーニ〜!? 俺の敗因だ〜?」


「あぁ、そぅだ。 お前の敗因だ。 お前の敗因・・・そ、れ、は、・・・お前が蝦蟇だからだ!!


「チッ!? 何度も何度も同じ事をー!! ・・・」


蝦蟇法師は言葉に詰まった。

その額(ひたい)からは脂汗がタラ〜リ、タラ〜リと流れ落ちている。

蝦蟇の油だ。


そこでホンのチョッと。

そぅ、

ホンのチョッとだけ二人は睨(にら)み合った。


突然、


「ほざけー!!


大声を上げ、

外道の懐(ふところ)に蝦蟇法師が飛び込んだ。


だが、


「遅い!!


そう言うが早いか、

外道は蝦蟇法師の影に五寸釘を投げつけた。



(ドスドスドスドスドス・・・)



“念法影留め” だ。



(ガクン!!



不自然な格好で蝦蟇法師が止まった。

外道に襲い掛かろうとしている途中で。

前傾姿勢のままで。

右足を大きく蹴り出した状態で。


「ウィィィィィ〜〜〜!! リィィィィィ〜〜〜!!


嬌声を発して蝦蟇法師がもがく。

が、

全く動けない。


既に外道の五寸釘は蝦蟇法師の影を捕らえている。


「ウィィィィィ〜〜〜!! リィィィィィ〜〜〜!!


もう一度もがいた。

が、

やはり無駄だった。

最早、全く動けない。


「ムダだムダだムダだ。


つー、まー、りー、・・・


『無駄ーーー!! 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!


だ。 蝦蟇法師」


「クッ!?


蝦蟇法師は諦(あきら)めたのか?

もがくのを止めた。

そして、



(ギロッ!!



外道を睨(にら)み付けた。


「フン。 外道ょ。 これで俺に勝ったつもりでいるのか?」


「エッ!?


「これで俺に勝ったつもりでいるのかと聞いておる」


「ま〜た、その台詞(せりふ)かょ。 だーから〜、さっきも言ったろ〜。 勝ったつもりじゃなくって、勝ったんだってば」


「ならば止めを刺してみょ」


『ウッ!?


一瞬、

外道は躊躇(ちゅうちょ)した。


その外道の顔色を読んで、

蝦蟇法師が続けた。


「どうした外道。 何を躊躇(ためら)っておる。 さぁ、早く止めを刺してみょ」


「・・・」


「フン。 刺せる訳ないょなぁ、刺せる訳。 刺せばこの男も死ぬ事になるもんなぁ。 今、俺様が操(あやつ)っているこの男も」


「あぁ、そぅだ。 その通りだ」


「ならばどうする?」


この問い掛けを受け、一瞬外道の眼光が鋭くなった。



(ギン!!



蝦蟇法師の目をジッと見据えた。

そしてキッパリとこう言った。


「待つ!!」(キリッ!!


「ン? 待つ!? 何を?」


「お前がその男の体から出て来るのを」


「フン」


「お前とていつまでもその男に憑依(ひょうい)している訳には行くまい。 だから待つ」


「・・・」


「・・・」


会話はそこまでだった。


だが、



(ギロッ!!



静かに自分の目を見据えている外道の眼(まなこ)を、

もう一度、

蝦蟇法師が睨(にら)みつけた。


静かに自分の目を見据えている外道の眼を・・・











もう一度。







つづく







#83 『我慢比べ』の巻




1分、2分、3分、・・・


外道と蝦蟇法師の我慢比(がまんくら)べが始まった。


外道と蝦蟇法師。

蝦蟇法師と外道。


互いに目を逸(そ)らさない。

瞬(まばた)き一つしない。


完璧な我慢比べだ。


如何(いか)に強大なエネルギーを持つ千年蝦蟇法師とはいえ、

流石(さすが)に人間の肉体を操(あやつ)るのには限界がある。

いつまでも今の状態でいる訳には行かない。



(ツゥー。 ツ、ツゥ〜〜〜)



蝦蟇法師の額(ひたい)からは脂汗(あぶらあせ)が盛んに滴(したた)り落ちている・・・ 我慢 否 蝦蟇の油だ。

緊張の余りか?

或(ある)いは、

疲労のせいか?


一方、

我等(われら)が外道はと言えば。


先程の強烈な蝦蟇法師の攻撃から受けたダメージは計(はか)り知れない。

外道は外道で立っているのやっと、という有様だった。



(カクカクカクカクカク・・・)



膝が笑っている。

外道の膝が。



そのまま1分が経過した ―



まだ睨(にら)み合ったままだ。

互いに微動だにしない。

否、

出来ない。

瞬(まばた)きさえも。



それから1分経過 ―



全く状況は変わらない。



更に1分 ―



状況に変化は全く見られない。


二人に動的動きは全くない。

だからと言って何もしていない訳ではなかった。



(バチバチバチバチバチ・・・)



見合す眼(め)と眼は火花が散っている。



(ピーーーン!!



二人の間には緊張の糸が張り巡らされている。

切る事の出来ない緊張の糸が・・・


だが、

それだけではない。



(バチッバチッバチッバチッバチッ・・・)



互いのエネルギーがぶつかり合っているのだ・・・激しく。


今、


外道と蝦蟇法師の間では、

強烈な “精神戦”、 “念力戦”、 “持久戦” が繰り広げられている。


どちらが先に仕掛けるのか?


勝負は五分と五分。

否、

若干、外道有利か? あるいは逆か?


全く、

予断(よだん)を許さない。


しかし、

たったの一つ、確実に言える事がある。

そぅ、

たったの一つだが確実に言える事がある。


それは “焦った方が負け”。


これだ!?


そして、

時だけが経過する。

静かに時だけが・・・二人が動くことなく経過する。











だが・・・







つづく







#84 『驚くべき出来事』の巻




(ニヤッ)



不意に、

蝦蟇法師が笑った。

無気味な笑いだ。


!?


こ、この笑い!?


何かある。

何かあるぞ外道。

気をつけろ。

蝦蟇法師には何かあるぞ。


突然!?



(ビクン!!



蝦蟇法師の体が微(かす)かに震えた。


次の瞬間。



(シュッ!!



大男の体から影が飛び出した。

蝦蟇法師だ!?

蝦蟇法師のアストラル体だ!?


終に、蝦蟇法師が仕掛(しか)けた。


その瞬間。

反射的に外道も動いていた。

百歩雀拳だ。


素早く呼吸を整え、構えに入った。

そして、

外道が影に狙いを定めた。

蝦蟇法師のアストラル体に。

それは素早く宙を舞っている。


そして、

捕らえた。

その影を。


後は百歩雀拳を放(はな)つのみ。

影に向けて。

蝦蟇法師に向けて。

蝦蟇法師のアストラル体に向けて。


『勝った!!


外道は思った。


そして、

焦らず、急がず、正確に。

外道が百歩雀拳を放つ。


「百歩雀拳!! 哈(ハ)ーーー!!


瞬間、外道の指先が光・・・


らない!?


!?


エネルギー波が出ない!?


外道の手から体からエネルギー波が出ない!?


と、

言うより、

外道がエネルギー波を放とうとした正にその瞬間・・・







つづく







#85 『誰かに』の巻




外道がエネルギー波を放(はな)とうとした正にその瞬間。



(ヒュ〜〜〜。 ドサッ!!



外道が大きく後ろに吹っ飛んだ。


百歩雀拳のエネルギー波を放つ筈の外道が、

逆に大きく後ろに吹っ飛んだ。


否、


吹っ飛んだんじゃない。

吹っ飛ばされたんだ。

何か見えない力によって。


そして、

天を仰いで倒れこんだ。


恰(あたか)も、

腹部を誰かに突き飛ばされて後ろへ吹っ飛んだかのように、

腹部を誰かに強烈に突き飛ばされて大きく後ろへ吹っ飛んだかのように、

外道が天を仰いで倒れこんでいる。



!?



腹部を誰かに強烈に突き飛ばされて大きく後ろへ吹っ飛んだかのように?


腹部を誰かに強烈に突き飛ばされて大きく後ろへ・・・?


腹部を誰かに強烈に突き飛ばされて・・・?


腹部を誰かに強烈に・・・?


腹部を誰かに・・・?


腹部を・・・?


腹部・・・?







つづく