#26 『二人だけの世界』の巻

 

 

タバサは幸せだった。

愛しい人、奥村玄龍斎の腕に抱かれて。

そしてボンヤリと、それも焦点の合わない目でトロ〜ンと玄龍斎を見つめた。

エロっぽく。

 

玄龍斎もタバサを見つめていた。

欲情丸出しで。

 

完全に二人だけの世界となっていた。

 

ふと、タバサは腰に違和感を感じた。

何か硬い物が当たっている。

握ってみた。

 

ギュッ!!

 

って。

 

その時、玄龍斎が天を仰いだ。

そして一言こう言った。

 

「アヘ!?

 

『オモシロイ!!

 

タバサは思った。

 

そして、もう一度握った。

 

ギュッ!!

 

って。

 

「アヘ!?

 

再び玄龍斎が喘(あえ)いだ。

 

今度は擦(こす)ってみた。

 

ゴシゴシゴシ!!

 

「アヘアヘアヘ!?

 

タバサは、自分がする事に一拍遅れて玄龍斎が反応するのが面白かった。

とっても・・・

 

 

タバサは悪戯(いたずら)好きだ。

ま、当然ちっちゃー当然なんだヶどネ、魔女なんだからサ。

 

 

“面白いと思った事はトコトンやるゼ!!

 

 

魔女の心意気だ。

 

だからタバサは擦りまくった。

 

ゴシゴシゴシゴシゴシ・・・!!

 

当然、玄龍斎もそれに合わせて喘ぎまくった。

 

「アヘアヘアヘアヘアヘ・・・!?

 

タバサがそれを擦りまくってどの位経ってからであろうか?

突然、玄龍斎の喘ぎ声が呻(うめ)き声に変わった。

 

「ゥゥゥゥゥ、ウッ!?

 

そして、ため息をついた。

 

「フゥ〜〜〜!?

 

って。

 

急にタバサがつかんでいる物が、ヤッコクなった。

それと同時に興味を失った。

そして手を離した。

その時、玄龍斎が再び自分を見つめているのに気付いた。

奥村玄龍斎の顔は満足しきっていた。

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

#27 『モッコリセンサー』の巻

 

 

「若!? お分かりになりませんか、その女は魔女ですぞ」

 

社門家沙が沈黙を破って言った。

家沙は、一目でタバサが魔女である事を見抜いていた。

 

「そうだ。 老師の仰る通り、その女は魔女だ。 だから離れろ玄龍斎」

 

雲竹斎も気付いていた。

 

「チョ、チョッと待ってくれ、二人共。 確かにこの女が魔女である事は俺も承知している。 だが、この女からは悪意、殺気といった物が全く感じられん」

 

「感じられようが、られまいが関係ない。 その女は魔女だ。 だからそこをドケ、玄龍斎。 この俺が始末してやる」

 

「まぁ、待て、雲竹斎。 この女なら大丈夫だ。 それはこの俺の 『モッコリセンサー』 も証明しておる。 お主もさっき見ただろー、この俺のモッコリセンサーが凛々(りり)しく反応したのを」

 

そう言って、玄龍斎は自らの股間を指差した。

だが、慌てて両手で覆(おお)い隠した。

玄龍斎の稽古着の袴には、付きたてホヤホヤの 『は・ず・か・し・い・シミ』 がベットリと。

そう、まだ乾いてないヤツが “ベットリ” と・・・

付いていたからであった。

 

 

 

解説しよう。

 

『モッコリセンサー』 とは?

 

奥村玄龍斎には弱点があった。

それは既に明らかになったように 『太ももムッチリのボインボイン』 である。

方術家に弱点があってはならない。

故に、代々の玄龍斎の肉体はこれをカバーする為、自然発生的に発生したある機能を備えていた。

その機能とは 『太ももムッチリのボインボイン正邪判定機能』 である。

 

即ち、

正しい 『太ももムッチリのボインボイン』 を玄龍斎の視覚が捕らえると、大脳皮質が刺激されそれが大脳旧皮質の官能 否 間脳に伝えられる。

これにより先ず大脳が興奮する。

その刺激が脊髄を通ってモッコリ神経(別名 : 勃起神経)まで届く。

その結果、多量の一酸化炭素が分泌される事になる。

それがモッコリ(陰茎)の海綿体平滑筋に作用し、モッコリに重要なサイクリックGMPが海綿体中に増える。

このサイクリックGMPが増えると海綿体中に血液が多く流れ込む。

するとモッコリ海綿体を覆っている白膜が引き伸ばされ、血液の逃げ道である動静脈(A−Vシャント)が閉じる。

これはモッコリに流れ込んだ血液が海綿体中に閉じ込められた状態になる、という事を意味している。

こうして “H” するのに最適な硬さに硬直し、 『モッコリ反応』 完成となる。

 

次に、

正しくない(=邪悪な) 『太ももムッチリのボインボイン(例えそれがどんなにエロっぽくても)』 を玄龍斎の視覚が捕らえると、上記モッコリ反応は完成しない。

これを 『モッコリしない反応が完成する』 という。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解説終わり。

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

#28 『デブンチョ・ハゲ』の巻

 

 

「まぁ、待て、雲竹斎。 この女なら大丈夫だ。 それはこの俺の 『モッコリセンサー』 が証明している。 お主もさっき見ただろー、この俺のモッコリセンサーが凛々(りり)しく反応したのを」

 

確かに先程、奥村玄龍斎のモッコリは

 

『匿名係長・只野仁』

 

がサウナでエロっぽい姉ちゃんのハミチチを見た時のように、

 

“ビッ、コーーーーーーーーーーン!!

 

と、

 

なっていた。・・・・・・・・・・・・・のは事実だった。

 

 

「あぁ、確かに見た。 しかしなぁ、玄龍斎。 誤認識ということもあるぞ、誤認識という事も」

 

「否。 この俺のモッコリセンサーに誤認識という文字はない」(キリッ!!

 

玄龍斎が言い切った。

それを受け雲竹斎が家沙に聞いた。

 

「老師。 老師はどう思われますか?」

 

「ウム。 確かに、若を初めとする代々の玄龍斎様達のモッコリセンサーは、百発百中と聞いてはおり申すが・・・」

 

「ウ〜ム。 ・・・」

 

一瞬、雲竹斎は考え込んだ。

だが直ぐに、

 

「否、ダメだ。

 

つー、まー、りー、・・・

 

『駄目ーーー!! 駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目ーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!

 

だ。 やはり、そいつは今ここで始末すべきだ」

 

そう言って、ツカツカとタバサに歩み寄り、腕をつかんでグィと引っ張った。

すかさずその手を振り払いタバサが言い返した。

 

「は、離せ、無礼者!! ワラワに触れるでない!! ワラワに触れる事が出来るのはラー・ゲンリュウサインのみじゃ。 そちのような見苦しいデブンチョ・ハゲのラーメンマンに触られたら身の毛がよだつヮ!? あっちへ行け!!」(何でタバサがラーメンマンを知っていたのか? 等という突っ込みは無しでオネゲェーいたしやす。 ・・・。 マ、マンガです!? そうですマンガです。 マンガで知ったのです。 極大マゼラン星雲から地球へワープしている間、暇だったのでタバサはマンガを読んでいたのです。 そして知ったのです : 作者)

 

そして、

 

「シッ、シ!!

 

右手の甲を振って雲竹斎を追っ払う仕種(しぐさ)をした。

 

『ガーン!!

 

雲竹斎が呆然として立ち尽くしている。

何やら小声でブツブツ言っている。

 

「デブンチョ・ハゲのラーメンマン!? デブンチョ・ハゲのラーメンマン!? デブンチョ・ハゲのラーメンマン!? ・・・」

 

そのやり取りを見ていた玄龍斎が、

 

「し、仕舞(しま)った!? そ、それを言っちゃ・・・」

 

そう言ったかと思うと、慌てて背後からタバサの口を押さえていた。

 

しか〜〜〜し、

 

時既に遅かった。

 

最早この時、雲竹斎の頭の中ではこの言葉がまるで山彦のように木霊(こだま)していたのだった。

 

『デブンチョ・ハゲの・・・!?

 

『デブンチョ・ハゲの・・・!?

 

『デブンチョ・ハゲの・・・!?

 

 ・・・

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

奥様は魔女っ子 番外 ハゲの逆襲・↓

 

 

男子が女子を「ハゲ」とからかう 先生、自分のことと勘違い 怒って男子の首を押さえ失神させる

 

 

「はげ」に怒り 男性教諭生徒に体罰

 

 兵庫県教育委員会は11日、「はげ」と言われたと勘違いし男子生徒に体罰を加えたとして、同県加古川市立中の男性教諭(56)を戒告の懲戒処分とした。

 

 県教委によると、教諭は4月20日午前、2年の授業中に男子生徒が同じクラスの女子生徒を「はげ」とからかったのを、自分に言っていると勘違いして注意した際、首を右手で押さえて失神させた。

 

 男子生徒はその場ですぐに目を覚まし、ほかにけがはなかった。教諭は「胸ぐらをつかもうとして首に手が入ってしまった」と話しているという。

 

 出所  Sponichi Annexスポニチ http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20090811109.html

 

↑・これ。 消えちゃってたら・・・

 

こっち・↓

 

『痛いニュース』さん http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1291885.html

 

 

!?

 

まぁ、

 

こんな位・・・

 

ハゲの怒りは激しいのじゃーーー!!

 

 

つーこって、、、

 

#29

 

!?

 

急げ。。。

 

 

 

 

 

#29 『怒りのパワー』の巻

 

 

雲竹斎はテプだった。

その上パゲと来た。

 

そして今、

 

そのハゲ頭からは激(ハゲ)しく湯気(ゆげ)が立っている。

怒りで顔面は真っ赤だ。

“怒髪天を衝(つ)く”

という言葉があるが、毛のない雲竹斎には代わりに湯気だ。

天に向け、思っきり湯気が立ち上(のぼ)っているのだ。

 

奥村玄龍斎影虎に引けを取らない力量を持つ小磯雲竹斎兼持。

そしてその小磯雲竹斎兼持には、絶対に言ってはならないという 『お約束の言葉』 があった。

そのお約束の言葉とは、

 

『テプ』 と 『パゲ』。

 

しか〜〜〜し、

 

そんな事をタバサが知っている筈はなかった。

だからタバサは言ってしまったのだ、カル〜ィ気持ちでその言葉を。

それも一気に二つとも。

 

つるんつるんのパゲ頭から異様な湯気を立て、その場で呆然として立ち尽くしている小磯雲竹斎兼持。

 

だが次の瞬間、

 

 

(ボヮッ!!

 

 

雲竹斎の全身から湯気が立ち上った。

否、

湯気じゃない!!

頭気 否 闘気だ!!

 

その姿を見て、

 

『来る!! ハイパー・アポーン・ハメハメ波が』

 

玄龍斎は直感した。

 

既に雲竹斎は呼吸法に入っている。

たったの一撃で魔界軍最強にして向かうところ敵なしのクピド艦隊を全滅させた、あの最高最大エネルギー波であるハイパー・アポーン・ハメハメ波の。

目はもう完全にイっている。

みるみる雲竹斎のパワーが増大するのが分かった。

かつてない勢いだ。

 

「こ、このエネルギーは・・・!? ム、ムリだ!!

 

つー、まー、りー、・・・

 

『無理ーーー!! 無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理ーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!

 

!! ふ、防(ふせ)げん!! こ、これは地球割りか!?

 

玄龍斎はたじろいだ。

 

この雲竹斎の怒りのパワーに、さしもの玄龍斎も成す術がなかった。

その場に居合わせた者達全てがその場に凍てついていた。

あの“達人”社門家沙でさえ全く身動き出来なかった。

 

 

 

解説しよう。

 

『地球割り』とは?

 

地球割りを理解するためには、先ず地球の内部構造を知る必要がある。

 

地球内部の構造は大まかにリソスフェア、アセノスフェア、メソスフェア、地核、の4層から成っている。

地球の半径は約6400kmあり、その表面は陸地では厚さ30km60km以上、海洋地帯では10km以下の地殻で覆われている。

地核の下に固い岩石の層があり、この層と地殻を合わせてリソスフェアという。

このリソスフェアの厚さは150km位で10数枚のプレートから成っている。

その下にはアセノスフェアという柔らかく多少流動性のある層があり、そのさらに下にはメソスフェアという固い層がある。

地殻の下の層からメソスフェアまではマントルと呼ばれる。

地球最内部には地核があり、そこでは鉄やニッケルが液体状になっている。

 

地殻を形成する岩盤には常に、マントル対流によるプレートの生成・移動・衝突・すれ違いや火山活動によるマグマの移動等、様々な要因で圧縮・引っ張り・ずれ(剪断)などの応力が発生している。

応力のうち剪断(せんだん)応力は地下の岩盤を破壊し、ずらして動かす力として働く。

この剪断応力が岩盤の強度を上回った時に、岩盤が割れて断層が生じ地球割りの条件が整う。

 

この分野の専門家である鳥屋 魔明(とりや・まあきら)博士の学説に依ると(どの分野の? 等と突っ込んじゃダメょ。 この物語はふぃくしょんネ、ふぃくしょん。 悪魔 否 あくまでもふぃくしょん・・・ネ。 もっともジャンルはラブロマンスなんだヶどサ、心温まる。。。 : 作者)、地球のある一点に強力な衝撃を与える事により、上記剪断応力を人為的に発生させる事が出来るらしい。

言い換えれば、コレは “地殻のズレを人為的に生じさせる事が出来る” という事を意味している。

更にこの剪断応力が強ければ強い程、即ち、与える衝撃が大きければ大きい程、地殻のズレは大きくなるのである。

そしてこの地殻のズレが臨界点を超えた時、リソスフェア、アセノスフェア、メソスフェア、地核、の4層全てがズレ、地球割りが完成する。

 

上記が 『鳥屋 魔明理論に依る地球割り』 の論理的説明である。

 

 

次に 『鳥屋 魔明理論に依る地球割り』 の実際を理解する事にする。

 

過去にこの『地球割り』を実際に行ったとされる人物の存在が記されている文献が、幾(いく)つか散見される。

その代表的な文献に 『Dr.スランプあられちゃん』 という書籍があるのである。

この本は発売当時、大ベストセラーになっている。

この事実が、この本の信憑性が如何(いか)に高いかを証明していると言えよう。

この本の中で “あられ” という名の日本人の少女が登場し、その少女が実際にこの 『鳥屋 魔明理論に依る地球割り』 を行ったという事例が報告されている。

加えてこの本の中では、もう一人地球割りを行なった少年の存在も明らかとなっている。

 

上記を以って、読者諸氏が地球割りの存在を知ったと同時に、それが実際に実行可能な事象である事を理解したと思惟(しい)する。

 

 

 

さて、

 

話を本題に戻す事にしよう。

今、小磯雲竹斎は秘技『ハイパー・アポーン・ハメハメ波』を打ち出し(コレを発経という)それを地表に撃ち当てる事に依って強い剪断応力を発生させようとしていたのである。

即ち、

上記 『鳥屋 魔明理論に依る地球割り』 を 『ハイパー・アポーン・ハメハメ波』 で完成するつもりだったのであった。

 

否、

 

無意識にそれを行おうとしていたのであったのであった。

 

だって目がサ、完全にイっちゃってんだもん。。。

 

 

 

ついでに、もう一つ解説しておこう。

 

『ハイパー・アポーン・ハメハメ波』 の決めポーズ

 

1. 『ハイパー・アポーン』 までは、仮面ライダーの変身ポーズっぽく

2. 『ハーメ〜ハーメ〜波ー!!』 のところは、漫画ドラゴンボールに出てくる亀仙人の 『カメハメ波』 っぽく

 

で、

 

お願いしまふ。 (一々説明すんの面倒ちぃんで・・・後は・ヨ・ロ・ピ・コ。。。 どうせ冗談なんだし・・・ : 作者)

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

#30 『一陣の風』の巻

 

 

「ハイパー・・・」

 

烈火のごとく怒り心頭に発した小磯雲竹斎兼持。

まるで赤鬼だ。

 

 

(シュー、シュー、シュー、シュー、シュー、・・・)

 

 

蓄えたエネルギーは益々増大する。

 

 

(モァモァモァモァモァ・・・)

 

 

徐々に、姿がその発するエネルギーでボンヤリし始める。

まるで雲竹斎の周りだけ霞がかかったかの様に。

 

それと同時に。

 

 

(ビシビシビシビシビシ〜〜〜!!

 

 

激しく大気が振動する。

強力な雲竹斎のパワーで。

 

その余りのパワーの前に、動ける者は誰一人としていない。

全員が金縛り状態だ。

玄龍斎は愚か 否 おろか、あの達人社門家沙でさえ動けない。

 

「アポーン・・・」

 

タバサは顔面蒼白、恐怖で顔が引き攣っている。

あの命知らずの魔女タバサが生涯始めて味わう恐怖であった。

コレが雲竹斎の恐ろしさだ。

 

 

(バリバリバリバリバリ〜〜〜!!

 

 

大気の振動が “風圧” に変わる。

 

“雲竹斎・・・いよいよ・・・地球割りか!?

 

『こ、殺される!?

 

タバサの全身に戦慄が走った。

恐怖で全身が硬直し、タバサは全く身動き出来なくなっていた。

瞼(まぶた)を閉じる事さえ・・・

 

最早・・・タバサ・・・絶体絶命!?

 

 

bu 〜〜〜 t

 

話はこのままでは終わらない!!

 

否、

 

終わる訳がない、予想し得る読者の好みを考えれば・・・

 

だからお任せ下さい。

ご期待に添っちゃいます。

 

 

(ピュ〜〜〜!!

 

 

!?

 

ここで不意に一陣の風が・・・

 

そぅ、風が。

 

しかし、この時点で既に雲竹斎は、

 

「ハ〜メーハ〜メー・・・」

 

と、ここまで技を仕掛けていた。

後(あと)一瞬。

後ほんの一瞬で地球割りは完成する。

 

だが、その直前!!

 

雲竹斎の地球割り完成直前!!

 

!?

 

タバサの白いチュニックの裾(すそ)が、

 

 

(フワッ!!

 

 

風で舞い上がったゾ。

 

イメージとしては “映画『七年目の浮気』の中で地下鉄の風でマリリン・モンローの白いドレスが舞い上がるシーン”。

あのシーンではオマタをおっぴろげたマリリン・モンローが、 

 

 

(フワッ!!

 

 

って、来たドレスを上から、

 

 

(バッ!!

 

 

って、手で押さえた。

だが、この時タバサは押さえなかった。 

否、押さえられなかったのだ。

恐ろしさの余り身動き出来ず。

 

しか〜〜〜し、

 

皮肉にもそれが幸いした。

 

!?

 

言ふのも・・・

 

タバサは下着が大嫌いだった。

だからキューピー艦に転送直後、タバサ本来の服装である白いチュニック(tunic : ギリシャ・ローマ時代に着用されていた袖なしの筒形で、長さは膝丈位の装飾の少ないゆるやかな衣服) に着替えた時、下着は着けなかった。

早い話、この時タバサはぱんてぃを穿(は)いてはいなかったのである。 (イメージとしては、クレオパトラ映画なんかでよく見るノーパンで踊るネーちゃん状態だったのである。 : 作者)

だから、タバサのアソコが一瞬とはいえ、

 

「へろぅ!!」( Hello!!

 

って、お愛想(あいそ)こいた。

それも雲竹斎の目の前で。

 

バッチリお毛毛(けけ)丸出しだ。

逆三角形だった。

チョッと剛毛っぽい気もしちゃうかなぁ・・・

だが、密林ではない。

いい感じの生え具合だ。

 

 

 

ここで雲竹斎の趣味をもう一度おさらいしておこう。

 

こうだ!!!

 

お茶にお花にお琴に風俗(フーゾク)。

 

ん?

 

風俗?

 

そう、風俗。

 

つまり、

雲竹斎は女が好きだった。

女のアソコが大好きだった。

だから、

ホンの一瞬ではあったが。

突然、タバサのアソコ(主にお毛毛)が目に入ったから、さぁ堪(たま)らない。

 

“ハッとしてグー”

 

我に返った。

 

冷静さを取り戻したのだ・・・雲竹斎が・・・その瞬間。

それから、ユックリ周りを見回した。

そして気が付いた。

その場の全員が凍てついて自分を見ている事に。

玄龍斎を含めた全員の顔の血の気が失せている事に。

あの達人、社門家沙ですら微動だに出来なくなっている事に。

タバサが恐怖で失神寸前である事に。

 

雲竹斎が、

 

「フー」

 

っと息を吐いた。

と、同時に全員の緊張が解けた。

 

 

 

 

 

 

つづく