第30話
「ポチ、まだ出ちゃダメだょ。
つー、まー、りー、・・・
『駄目ーーー!! 駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目ーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!』
だょ。 体拭いてからだょ」
「ニャー」 (うん)
「ポチから先に拭いて上げるね」
「ニャー」 (うん。 ありがとアリス)
「ルンルンルン」
「ニャーニャーニャー」
「ルンルンルン」
「ニャーニャーニャー」
「ルンルンルン」
「ニャーニャーニャー」
「はい、完成ー。 終わったょ、ポチ。 もぅ、出て良いょ」
「ニャー」 (うん)
久しぶりに気分良いぞ、俺様。
アリスじゃないけどルンルンだ。
嬉しい話聞いちゃったからなぁ。
先行ってるぞ、アリス。 リビング。
ルンルンルン。
ルンルンルン。
ガーン!!
み、美琴だ。
美琴が帰ってる。
チッ。
やなもん見ちまったぜ、やなもん。
折角のルンルン気分が台無しだ。
お!?
美琴のヤツ、俺様に気付きやがったぞ。
「おぅおぅ、ポチ」
何だょ。
「やけに嬉しそうじゃねぇか。 ん? やけに」
あぁ、嬉しいょ。
それがどした?
「お前、猫の分際でお風呂入ったんだってなぁ、お風呂。 ママに聞いたぞ」
あぁ、入ったょ。
入っちゃ悪(わり)ぃのかょ、入っちゃ。
ん?
入っちゃ。
「チャ〜ンとケツ洗ってから入ったんだろうな。 チャ〜ンとケツ洗ってから」
あぁ、チャ〜ンとアリスが洗ってくれたょ。
俺様の恥ずかしいトコまでチャ〜ンと。
「まぁまぁ、美琴。 女の子がケツだなんてはしたない。 ダメょ、そんな言葉使っちゃ。
つー、まー、りー、・・・
『駄目ーーー!! 駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目ーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!』
ょ、そんな言葉使っちゃ」
「は〜い、ママ〜」
「外でもそんな言葉使いしてるの」
「ぅうん。 してないょ」
「絶対ダメょ、そんな言葉使っちゃ。 いぃい、絶対ダメょ」
「は〜い、ママ〜」
「何、その投げやりな返事!? きちんと返事しなさい!!」
「はい、ママ」
お!?
ママさん。
気合入ってんな、気合。
ママさん言う時ゃ、言うかんな。
それもビシッと。
チョッとこえぇぜ。
「どしたの二人とも?」
お!?
アリスだ。
裸だぞ。
バスタオル体に巻いてるだヶだぞ。
早く服着た方が良いんじゃねぇか、アリス。
誰か来たらどうすんだ。
「誰か来たらどうするのアリス、そんな格好で!! 早く服着てらっしゃい!!」
「はい」
お!?
ママさん、チョッとご機嫌斜めだぞ。
どしたんだ?
便秘か?
更年期か?
機嫌悪いぞ。
叱られて、あの美琴がしょんぼりしてる位だ。
チョッと空気重たいぞ。
何かい辛(づら)いぞ。
早く来てくれ、アリス。
雰囲気悪(わり)ぃぞ。
「ただいマーンモス。 ナンチャッテナンチャッテナンチャッテ」
お!?
あのふざけた登場はパパさんだ。
ナイスだパパさん、ナイスだぞ。
グッドタイミングだ。
悪い雰囲気壊したぞ。
「アタシもシャワー浴びてくる。 又、汗かいちゃったから」
お!?
美琴も続いたぞ。
ナイスなタイミングだ。
「シャワーだけ?」
「うん。 シャワーだけ」
「そぅ、早く出てくるのょ」
「はい、ママ」
良し!!
ママさん機嫌直ったぞ。
あっさりと。
意外と単純だ。
「ニャー」 (パパさん、お帰りー)
「お、ポチか。 ん? お出迎えってか」
「ニャーニャーニャー」 (うん、パパさん。 でかしたぞ。 GJ だぞ、 GJ。 \(^O^)/)
「良〜し良〜し、良い子だ良い子だ」
「ニャーニャーニャー」 (今、チョッと雰囲気悪かったんだぞ、パパさん。 でも良くなったぞ。 パパさんのお陰だ)
「うんうん。 良し良し。 ママ、今夜はカレーか。 約束通りだな」
「えぇ、今夜のカレーは特上ょ。 チョッと良い事あったから」
「何だ? 良い事って」
「ヒ・ミ・ツ」
「ヒ・ミ・ツって・・・? 俺にも言えない事か?」
「そぅ、秘密ょ。 ヒ・ミ・ツ」
「・・・」
「どしたのパパ、固まっちゃって」
「も、もしかして男かー!? 男が出来たのかー!?」
「か・も・ね。 ゥフッ」
「(ガーン!!) マ、ママー!! 浮気かー浮気かー浮気かー!!」
「ゥフッ。 する筈ないでしょ。 う・わ・き・な・ん・か。 ゥフッ」
「そ、その笑い。 そ、その言い方。 あ、怪しい、怪しいぞ、ママー!!」
「そうねぇ。 一回位ならしても良いかな。 う・わ・き。 ゥフッ」
「・・・」
「アハハハハハ。 冗談ょ、パパ。 冗談」
「ホホホ、ホントに冗談か。 ホホホ、ホントに」
あ〜ぁ、見ちゃいらんねーぜパパさん。
まるっきり役者が違いまんなぁ、役者が。
パパさん子ども扱いだぞ。
完璧なまでに子ども扱い。
でもょ、パパさん安心しな。
ママさん浮気なんかしてねぇぜ。
つーかそんな暇ねーょ、ママさんにゃぁ。
あ!?
っと言う間に一日終わっちゃってるぜ。
パパさん達の世話やオンライン・トレードで。
「オンライン・トレードで、今日チョッと儲けたのょ、儲けたの。 だ・か・ら」
「そ、そうか。 な、なら良いんだ、なら。 フゥ〜。 オンライン・トレードか。 うんうん。 そうかそうか、オンライン・トレードか」
「安心した?」
「うん、安心した。 う〜ん、僕ちゃ〜ん、アンシ〜ン、ヘンシ〜ン、安心仮面。 ナンチャッテナンチャッテナンチャッテ」
オットー!!
又これかい。
「アンシ〜ンしたら、パラペッパー。 ママちゃん、僕ちゃんアンシ〜ンしたら、パラペッパー。 早くカレー、早くカレー食べたいよ〜ん。 ママちゃんのカレー」
あ〜ぁ、パパさんデレ〜っとしちゃって。
聞いてらんねぇぜ、ったく。
大丈夫かパパさん、大丈夫か。
そんなに幼稚で。
アリスや美琴の前ですんじゃねぇぞ、そういう真似。
親父の威厳なくなっちまうぞ、親父のイ・ゲ・ン。
┐( -"-)┌
またまた使っちゃったぞ、顔文字。
これって結構便利だぞ。
な、そうだろ。
な。
そう思うょな、読者の諸君。
うん。
俺様、そう思うぞ。
「おい、ポチ」
ん?
何だい、パパさん?
「今夜はカレーだ」
みたいだな。
「明日は 『カレーライス砲』 だ」
え!?
カレーライス砲?
何だ、そのカレーライス砲って?
何の事だ?
「まぁまぁ、パパッたら。 クスッ」
お!?
ママさんのその笑い、なんか気になるぞ。
カレーライス砲に関係あんのか?
ん?
カレーライス砲って何だ?
段々、心配になって来たぞ。
何だ何だ!?
カレーライス砲って、何だ!?
益々、心配になって来たぞ。
何だ何だ!?
カレーライス砲って、何だ!?
何か凄〜く気になるぞ、教えてくれ、何だ!?
だ、誰か教えてくれー!!
カレーライス砲って何だ〜〜〜〜〜!!
第30話 完